巨人が日本ハムから国内フリーエージェント(FA)権を行使した陽岱鋼外野手(29)に獲得オファーを出したことを4日、表明した。この日は元楽天のケーシー・マギー内野手(34)の獲得も発表した。

 世紀の大型補強で、巨人打線が段違いにスケールアップする。マギーは三塁を村田と競うことになるが、期待通りの打撃力を発揮すれば4番の筆頭候補。脇を首位打者坂本と阿部が固め、勝負強さが光る強力なクリーンアップを形成できる。マギーがはまらなくても代替案はある。高橋監督は「理想は外国人選手だけど坂本は十分候補になる」と語っており、4番に坂本を座らせる可能性が高い。

 「代打の切り札不在」の課題も解消される。今季全試合出場で打率3割2厘の村田を勝負どころで投入でき、戦略の幅が広がる。マギーは一塁も守れるため、ベテランの阿部と村田のコンディションを見ながら、3人の中で状態のいい選手が一、三塁を務め、残りの1人が代打に控えてベンチを厚くすることもできる。

 中軸が安定すれば若手も積極的に登用できる。遊撃坂本は不動だが二塁手は流動的。クルーズや片岡だけでなく、ドラフト1位の吉川尚らに1軍経験を積ませることも可能になる。

 ここに陽岱鋼が加われば打線のつながりはさらにアップする。守備面でも長野と鉄壁の右中間を結成。左翼はギャレット、亀井、重信、立岡らが争う。マシソンとマイコラスの両投手のどちらかが不調なら、外国人4枠のうち3枠を野手に使って重量打線も組める。