阪神ドラフト1位の白鴎大・大山悠輔内野手(21)が新外国人エリック・キャンベル内野手(29=メッツ)に挑戦状をたたきつけた。2日に同じ三塁を守る4番候補の獲得が発表された。強力なライバルの出現にも「勝てるようにがんばる」と。プロ1年目から勝負を挑む決意だ。4日には体力測定や甲子園球場などの施設を見学した。

 高校時代にプレーできなかった聖地を訪れ、大山の心は高ぶった。スタンドから甲子園を見て同球場内にある歴史館も見学。幼少時に高校の応援で足を運んだことはあるが、本格的に野球に取り組んでからは初めて。「タイガースの一員になるんだなと強く感じた。やらなくちゃ、いけない。自分も名を残せるように、と思う」。伝統ある球団のドラフト1位の自覚が芽生えた。

 激しい競争社会の洗礼を早くも浴びた。2日にキャンベル獲得が発表された。金本監督は4番サードでの起用を頭に描く。まだプロの実績がない大山にとっては、強力なライバルになる。それでも物おじせずに、キッパリと言い切った。「プロの世界は競争なので、それは仕方ないことだと思います。その競争に負けてしまったら意味がない。その競争に勝てるようにがんばりたい」。数年後を見据えるような気持ちはない。プロ1年目から真っ向勝負を挑むことを宣言した。

 この日行われた体力測定ではスイングスピードで139キロを計測し、1軍レベルでも劣らない数字を出した。また金本監督直伝の筋力トレーニングも伝授された。「体はこれからも大事。トレーニングや自己管理をしっかりやっていかないと」。大方の予想を覆し、サプライズ指名に踏み切ったのは、和製大砲の魅力があるから。打倒キャンベルから、大山のプロ生活が始まる。【田口真一郎】