中日が大型リリーフ左腕を獲得することが22日、分かった。ベネズエラ出身のエルビス・アラウホ投手(25=マーリンズ)で、フィリーズでこの2年間に72試合に登板した身長201センチ、体重124・7キロ。今季のNPB所属投手で最重量は西武ポーリーノの122キロだったが、それを上回る巨漢だ。セットアッパーとして期待され、近日中に発表する。

 25歳と若く、将来性も期待できるメジャーリーガー。真上からクロスステップ気味に投げ降ろす直球は150キロを超え、威力十分。制球力に不安を残すが、広いナゴヤドームならストライクゾーンで勝負できるメリットがある。

 森監督中心にオフの新外国人補強を進める中日は、すでに野手でメジャー通算11発のアレックス・ゲレーロ内野手(30=元ドジャース)を獲得。ビシエドとの両輪が打線の中心になる。さらにメジャー級の投手2人の獲得を目指しており、その1人がアラウホだ。

 加えて、同じベネズエラ出身で、ホワイトソックスとマイナー契約している右腕ホルヘ・ロンドン投手(28)もリストアップしていることが判明した。メジャー通算13試合と経験が浅いが、先発も中継ぎもできるタイプ。160キロ近い球速と、メジャーでも一目置かれていた高速スライダーが武器だ。

 編成担当も兼ねる友利投手コーチが12月上旬から渡米し、メジャーの編成担当が集うウインターミーティングなどで現地情報をチェック。リストアップ作業を続けてきた。最下位からの巻き返しのカギになる新外国人勢だけに、着実に獲得に向けた段階を踏んでいく。

 ◆エルビス・アラウホ 1991年7月15日、ベネズエラ生まれ。07年にインディアンスと契約。14年オフにフィリーズ移籍。15年5月にメジャーデビュー。同月に初勝利。同年40試合を投げ、今季は32試合に登板した。11月にマーリンズに移籍。201センチ、124.7キロ。左投げ左打ち。

 ◆ホルヘ・ロンドン 1988年2月16日、ベネズエラ生まれ。18歳だった06年にカージナルスと契約。14年にメジャーデビュー。ロッキーズ、オリオールズを経て今季はパイレーツでプレー。メジャー13試合すべて中継ぎで13試合19イニングで防御率13.26。186センチ、97キロ。右投げ右打ち。