巨人から新加入した日本ハム大田泰示外野手(26)が“積極的外交”で目に見えない壁をぶち壊す。アリゾナ入りから一夜明け、現地での合同自主トレに参加。早速、フリー打撃では柵越えを放って持ち前のパワーを発揮した。「しっかり強いスイングをしたい」と、意図を持って放った放物線には、魅力が存分に詰まっていた。

 いち早くチームになじむべく、グラウンド外でも行動を起こしていた。到着日の28日(日本時間29日)の夜には同学年の杉谷、鍵谷とともに夕食に出かけたことも明かした。突発的に開かれた「同期会」でステーキに舌鼓を打った。「しっかりコミュニケーションを取って、チームメートとして認められたいので」との気持ちもある。今後は「先輩もそうだし、後輩もそう。ファイターズとして一緒に戦いたいので」。ユニホームを着ていない時でもチームの一員になる努力をしていく。

 この日の合同自主トレを視察した栗山監督も、あらためて潜在能力の高さに見とれた。「持っているポテンシャルは抜群。やって当然の選手」と再評価した。外野手争いは激しい。西川を始めとして岡、浅間らライバルは多数いる。指揮官は米アリゾナでのキャンプにかけて、同地に生息して相手にどう猛にくらいつく「コヨーテ」のような選手の出現を求めている。グラウンド内外で積極果敢な大田が、外野のレギュラーという獲物を仕留めに行く。