日本ハム中村が、完全復活への足がかりを築いていく。4日、沖縄・国頭キャンプで2度目のブルペン入り。捕手を立たせて35球。持ち味のカーブやスライダーなどの変化球も交えた。昨季登板2試合、未勝利に終わった右腕は「立ち投げでは、すごく感覚は良いです」と感触を話した。

 昨年9月、痛みを抱えていた右肘に「PRP療法」を受けた。血小板を患部に注入して損傷部分の回復を促す再生医療の1つで、復活を目指している。投球フォームも「より痛くなく、良い球を投げるため」と、ワインドアップを実験中。「1球1球のテンポや、腕の通る位置がわかりやすい」と、手応えをつかみつつある。

 14年に8勝を挙げ、先発の一角を期待されてきたが、今季年俸は減額制限を超える50%ダウンの1200万円(推定)。「早い段階でアピールしていかないといけない」。捕手を座らせての投球は、7日からの第2クール以降を見据えている。「焦ってますけど、焦らないように」。09年ドラフト1位「埼玉のダルビッシュ」が、再び表舞台への階段を上っていく。【田中彩友美】