不慣れなマウンドでも、対応力を発揮した。巨人からトレードで移籍した楽天小山雄輝投手(28)が9日、キャンプ初のシート打撃に登板。打者4人に対し、安打性の当たりを2本許したが「バッターにしっかりストライクが投げられた。緊張感のなか、変な力みもなく投げられてよかった」と、胸をなで下ろした。

 悪天候により室内での“初実戦”となったが、小山は冷静だった。屋外よりも軟らかいマウンド。投手にとって適応しづらい状況でも自分と向き合った。「ブルペンで自分がいいと思ったボールが本当にいいボールなのか? その答え合わせができた」。制球を乱さず、低めにボールを集める小山の投球に、与田投手コーチは「しっかり投げてくれた。巨人でも先発として投げてきた投手。力を発揮してくれると思う」と期待感を口にした。

 トレードから約2カ月。辛島と漫画トークに花を咲かせるなど、早くもチームになじんでいる。「若い選手がコミュニケーションをとってくれる。いい雰囲気でやらせてもらっている」。経験豊富な右腕が、新天地でも存在感を発揮する。 【田口元義】