1点でもOKです! 阪神金本知憲監督(48)が打撃のパワーアップに手応えを深めた。19日の日本ハム戦は9回に執念で追いつき、ドローだった。9イニングで1点を奪っただけ。16日の韓国サムスン戦は9点を取ったが、国内相手では13日DeNA戦も1点しか取れなかった。だが、指揮官は「いい投手が来るとなかなか打てない。ただ去年よりは直球をだいぶとらえている、打ち返している印象がある。そこは上がり目を感じる」と内容に及第点を与えた。

 高山が2安打で強打を示したほか、板山も8回に重い速球系を押し込み、ライナーで中前にはじき返した。中谷も好捕されたが2回に会心の弾道を中堅に飛ばし、9回はしっかり同点犠飛を打ち上げた。片岡打撃コーチも「初球から振れる準備が、みんなできている。初球から狙い球が来たら振れている」と高評価だ。昨秋の安芸キャンプから早朝の連続ティー打撃を継続。その成果か、確実に力強さが増している。

 昨季は若手が並ぶラインアップで他球団のエース級に力負けする光景も目立った。チーム打率2割4分4厘5毛はリーグ最低。キャンプで地力を蓄え、威圧感のある打線への変身を目指す。