仙台6大学野球、仙台大の馬場皐輔投手(3年=仙台育英)が、最上級生になる今春に復活をかける。最速153キロを誇るドラフト候補右腕は、昨秋のリーグ戦はすべて救援で、わずか2試合2イニングの登板にとどまった。「プロに行きたい気持ちはある。自分の将来にかかわってくる1年」と強い思いを秘めた。

 1年春からマウンドに立った馬場は、昨秋はテークバックが小さくなるなど、フォームが固まらなかった。9月の宮城教育大1回戦で自己最速を1キロ更新する153キロを計測したが「いい球があっても次の球が高かったり」と、以前からの課題となった投球のばらつきは克服できていない。13日から始まった広島・呉キャンプではブルペンでの投球練習のほか、下半身強化やシャドーピッチングを繰り返している。

 富士大(岩手)から阪神にドラフト2位で入団した右腕小野泰己(22)が参考になった。昨秋、明治神宮大会東北地区代表決定戦で2試合連続で先発した小野は、2試合目に完投した。「ゆったりとしたフォームから、(球の)リリースの瞬間だけ強い」と馬場。リリースまで無駄な力を省くことが、スタミナの消耗を少なくして連投が利く。1つの理想像を見つけた。

 3月から始まるオープン戦などで結果を残し、森本吉謙監督(41)からの信頼も取り戻さなければならない。馬場は「先発としての気持ちが強い」。勝負をかけたシーズンだ。【久野朗】

 ◆馬場皐輔(ばば・こうすけ)1995年(平7)5月18日、宮城県塩釜市生まれ。塩釜三中では七ケ浜シニアに所属。仙台育英では2年秋からベンチ入り。2年秋の宮城県大会、東北大会、明治神宮大会に優勝し、翌春のセンバツ8強。3年夏の甲子園は3回戦進出。仙台大では1年春から登板し、リーグ戦通算8勝4敗。右投げ右打ち。家族は両親と妹2人。180センチ、88キロ。