日本ハム大谷翔平投手(22)が、米メディアの密着取材を受けている。2月28日、今季初の札幌ドームでの全体練習に参加した際、CBSテレビの人気ドキュメンタリー番組「60ミニッツ」の取材クルー8人から、熱視線を送られた。米アリゾナに続き日本でも約1週間取材を受け、今春に放送される予定。右足首痛で別メニュー調整の大谷は全体練習後、居残りのベースランニングに取り組んだ。打者での開幕出場を目指し、調整を進めていく。

 リラックスムードの大谷に、海外メディアの熱視線が注がれた。札幌ドームでの全体練習。報道陣の一角に、米CBSテレビのクルーが集結した。大谷の動きに合わせて屈強な大男のカメラマンや記者、通訳ら総勢8人が右往左往。68年から放送スタートした、歴史あるドキュメンタリー番組「60ミニッツ」が大谷を追いかけ、米国から海を渡ってきた。日本人アスリートが特集されるのは異例だという。

 クルーの中心にいるのが、ナタリー・ソマー氏だ。ソマー氏は同番組の名物女性プロデューサー。米アリゾナキャンプに引き続き、日本での取材に踏み切った。「アメリカの野球通には、特に知名度が高いのよ」とロックオン。約1週間、大谷をマークして番組制作にあたるという。今春放送を見込み、日本人記者への周辺取材も精力的に敢行している。

 注目の大谷は、本拠地・札幌ドームでベースランニングを実施。痛めている右足首の感触を確かめながら、人工芝を駆けた。「(強度は)8割くらい。特に違和感なく、今日くらいなら大丈夫です」。ベースの踏み足を右から左に改善中で、今後は実戦を想定した全力疾走でステップアップを目指す。フリー打撃もこなし、打者での開幕出場に照準を合わせて着実に調整を進めている。

 米メディアからの取材には、平常心を強調。「今はしっかりシーズンに向けてやれれば、いいんじゃないかな」。大谷の一挙手一投足を、世界が見つめている。【田中彩友美】