社会人トップと評されたドラフト1位右腕。オープン戦2試合で防御率1・59と期待にたがわぬ好成績を残し、開幕ローテーションの一角に入った。特に圧巻だったのが20日の広島戦(マツダスタジアム)だ。5回終了時まで無安打投球。相手打線はWBC組が不在だったとはいえ、直球とスライダーをコーナーにずばずばと決めて打者をねじ伏せた。それでも「あの時はあまり調子が良くなかった」といい、ポテンシャルの高さを感じさせる。

 身長172センチは球界ではかなり小柄。それでも全身を使ったフォームは小気味よく、テンポもいい。変化球は多彩だが、プロ入り後にツーシームを習得するなど向上心もある。瀬戸内(広島)3年夏の県大会決勝では、巨人田口と延長15回再試合の名勝負を演じ、注目の存在となった。打線の援護があれば、1年目から2桁勝利も十分にある。【オリックス担当 大池和幸】