阪神金本監督が糸井に開幕の心得を説いた。自身も02年オフにFA移籍。移籍1年目の開幕戦は緊張したという。敵地の横浜戦で3打数ノーヒット。「僕は(緊張)しましたね。ハマスタで。この世の終わりのように感じたよ」。無安打デビューを振り返り、思わず苦笑した。FA移籍した者にしか分からない重圧がある。

 だからこそ、糸井にプレッシャーをかける考えは全くない。「開幕から打ってくれるに越したことはないが、開幕から打てなくても、何も関係ない。143分の1と思えばいい。ダメな時はね」。結果が出れば、乗っていける。出なくても、意識する必要はない、と助言した。もちろん、糸井には全幅の信頼を置く。打撃の状態を問われても、「あまり見ていない。信頼しているから。そりゃ、打って走って、すべてに期待している。チャンスで打ってくれて…」。初めての恋人とラブコールを送った相手に、主軸の働きを期待した。