日本ハム近藤健介捕手(23)が、首位打者に躍り出る3安打3打点と爆発した。4日ロッテ戦(ZOZOマリン)に「5番右翼」で先発出場。1-1で迎えた5回2死一塁で、左翼へ勝ち越しの適時二塁打。7回には2点適時打を放つなど、打率6割6分7厘として大谷を抜きパ・リーグトップに立った。中田、大谷の派手な強打者に隠れた「陰の主軸」が主役になった。

 主役の証し、カクテル光線で小柄な体が照らし出された。大谷でも、中田でもない。決勝打を生んだ近藤が、照れくさそうにヒーローになった。「ここから、どんどん勝っていきたい」。3安打3打点の活躍で、2人の主力に負けない存在感を発揮した。打率6割6分7厘で、大谷を抜き首位打者に。出塁率7割6分5厘は両リーグトップ。「陰の主軸」だった男が、満を持して勝利の立役者になった。

 勝負強く、勝利を呼び込んだ。1-1の5回。2死一塁で、WBC帰りのロッテ先発石川の代名詞・シンカーをはじき返した。左中間で大きく弾む、勝ち越しの適時二塁打。相手の中継プレーでの失策もあったが、フルカウントでスタートを切っていた一塁走者中田が生還した。「(中田)翔さんの全力疾走に感謝したいです」。日頃から目をかけてくれる先輩の激走に、さらに闘志を燃やす。1点リードの7回には、1死満塁から突き放す中前2点適時打。主導権を完全に引き寄せた。

 開幕2戦目から3試合連続打点&マルチ安打。昨季開幕カードのロッテ3連戦は10打数1安打と苦しんだが、今季はシーズン序盤から勢いは加速している。15年にリーグ3位の打率3割2分6厘をマークしたこともあり、4歳上の中田からは「コンちゃんの打撃は一級品」と、お墨付きをもらうほど。同じ左打者の大谷からは打撃の相談を受けるなど慕われている。両スターも認める打撃力が爆発している。

 昨季は慢性的な左膝の痛みを抱え、出場80試合にとどまり、打率2割6分5厘と不発に終わった。「全然結果が出なかった、悔しいシーズン」。捕手登録ながら内外野を守れるユーティリティーさが売りも、不確定な立場に危機感が消えることはなかった。繊細な心が、すさむこともあった。「どんどんアピールしたかった」。持ち味の打撃を磨いて迎えた6年目、堂々と勝利のキーマンになっていく。【田中彩友美】