楽天はソフトバンクに3-1と快勝した。0-0の3回2死一塁から、2番のカルロス・ペゲーロ外野手(30)が3号先制2ラン。バンデンハークのカーブを右翼席中段へ運んだ。今季3本塁打はすべて決勝アーチと勝負強さを見せつけた。また2番手で登板したドラフト9位ルーキー高梨雄平投手(24=JX-ENEOS)が1回を無失点に抑え、プロ初勝利を飾った。チームは開幕から2カードで5勝1敗とし、再び単独首位に躍り出た。

 厳しいコースにペゲーロの体が反応した。3回2死一塁、カウント1-2からの6球目だった。膝元のカーブを豪快にすくい上げた。右翼席中段へ飛び込む先制3号2ラン。ペゲーロは「(今季)初対戦の投手で追い込まれていたし、難しいボールだったが、うまく反応できた」とニヤリ。助っ人の貴重な1発に、梨田監督は「非常に大きな2点になった」と、たたえた。

 勢いが止まらない。3月31日のオリックスとの開幕戦で今季初アーチ。2日のオリックス戦でもセンターへ特大弾。そしてこの日の1発と、3本塁打はいずれも決勝弾と、勝負強さを発揮している。「シンプルに甘い球を辛抱強く待って、ボールが来たら強く振れば、打球が飛ぶことはわかっている」と好調の要因を説明した。

 勤勉な姿勢も、日本の野球にアジャストできている要因だ。昨年7月の来日当初から「日本の野球は、相手をどう打ち崩すかを考えながらストライクを取りにくる。研究して打てるようにしたい」。この試合の第1打席では内角のカーブで二飛に抑えられたが、3回の2打席目で見事に修正した。

 現在、打線はリーグトップの6本塁打、38得点。ペゲーロが打率4割9厘、8打点で好調の打線をけん引する。開幕から2番に入り梨田監督は「たくさん打席が回ってくるように」と信頼を寄せた。これでソフトバンクに勝ち越し、開幕2カードで5勝1敗で再び単独首位に立った。梨田監督は「岸と安楽がいない中で出来すぎ。ベンチでも声が出て集中している」。破壊力を誇る打線が、さらにチームを加速させるはずだ。【田口元義】