阪神桑原が2回3奪三振の完全リリーフで、広島につけいるスキを与えなかった。先発能見の後を受けて同点の6回から登板。先頭鈴木を速球で空振り三振に打ち取るなど3者凡退に抑え、7回も、2三振を奪うなど3人でピシャリと締めた。

 「なんとか結果を出せてよかったです。(回を)またいだときはどうかなという感じでしたけど、3人で終われたのでよかった」。

 今季の広島は、11勝のうち5勝が逆転勝ちと粘り強い。特に中盤以降の6、7回に、イニング別では1回と並ぶ最多15点を奪っている。その2イニングを制圧した背番号64の快投が、チームに勝利の流れを呼び込んだ。

 強力な広島打線に真っ向勝負。150キロ超のストレートを連発し、スライダーも交えて抑え込んだ。「(球速よりも)コントロールできたところがよかったかなと思います」と満足そうにうなずいた。

 金本監督も「完璧なリリーフだった」と絶賛した。「すごい球ですよ。言ったでしょ? 今年から、あいつは(好調が)続いたら良いところで投げさせると」。今季は13試合中8試合に登板。この日は完全ピッチが8回原口の勝ち越し打を呼んだ。信頼度は日に日に増している。【高垣誠】