ソフトバンクのデスパイネが、古巣ロッテ相手に推定130メートルの特大3ランを放ち連敗を4で止めた。同点で迎えた5回2死一、二塁のチャンスで左越え勝ち越し3ラン。石川の高め直球を捉えると、左翼席上段のさらに上にあるビジョン横の柱付近まで軽々と運んだ。

 「ウッチー(内川)が歩かされたので、燃えるものがありました。コンパクトに振っていたのですが、強い打球が打てて、いい結果につながってくれました」

 ソフトバンクに移籍後、初のZOZOマリンでの試合。熱狂的な応援で知られるロッテファンからのブーイングも予想されたが、打席に立っても右翼席は終始無反応だった。静かに戦況を見守るロッテファンの前で堂々の1発を見舞い、ベンチで喜びを爆発させた。

 前日17日にはロッテの室内練習場で打撃練習に励んだ。休日を返上してバットを握ったのは今季初。WBCから休む間もなく開幕を迎え、疲労もあるが、真面目な性格の助っ人は、結果の出ない今の自分に何が必要かを理解していた。

 この日敗れれば5位ロッテに並ばれていたが、2試合連続のアーチでロッテ戦4連勝。敵地で鷹のデスパイネを印象づけ、チームの借金を1に減らした。【福岡吉央】