待ちわびた時がやってきた。巨人との首位攻防3連戦を前に、広島福井が1軍に合流した。マツダスタジアムで先発投手とともに、調整を行った。ブルペンではなく、本拠地マウンドに上がり、50球を投じた。実際の傾斜を利用した予行演習で、最終調整はバッチリだ。

 明日26日の先発が見込まれる。巨人とは通算8勝2敗で防御率2・41。5連勝中と抜群の相性を誇る。5勝4敗と苦しんだ昨季も3勝を挙げ、リーグ優勝の大きなポイントにもなった。「苦手意識はない。そういう数字は自分に有利になると思ってマウンドに上がりたい」。今季初登板を前に胸を張った。

 先発の一角を期待されながら、春季キャンプ終盤に背中の張りで一時別メニューとなった。調整遅れから開幕ローテ争いから脱落。開幕は2軍で迎えた。「いつ呼ばれてもいいように準備してきた」。ウエスタン・リーグ4試合に登板し、1勝2敗、防御率4・26。周囲を納得させる数字ではないが、ドラフト3位床田寛樹投手(22=中部学院大)が左肘痛で離脱し、チャンスが巡ってきた。巨人キラーぶりを発揮し、首位の座とともに、自身の先発の座も確保したい。【前原淳】