オリックスT-岡田外野手(29)が、主砲不在のチームを勝利に導いた。2位で並んでいた西武戦で、リーグトップタイの7号決勝ソロを含む3安打3打点の大暴れ。不動の4番だったロメロが左膝大腿(だいたい)骨の骨挫傷で4~5週間の故障離脱となり、今季からの選手会長が奮起した。連敗を阻止し、首位楽天を2差で追走。再び加速する。

 T-岡田は本塁打を確信してバットを突き上げた。4点を追いつかれた直後の5回だ。1死走者なしで、多和田の141キロ直球を完璧に捉えた。推定130メートルの勝ち越しアーチがバックスクリーン右で弾む。リーグトップタイの7号で楽天ペゲーロに並んだ。3安打3打点に照れ笑いだ。

 「こんな日もあっていいんじゃないかと思う。力まずに、体の動きの中でしっかりと振れている」。ここ8戦5発の量産。18試合で7本塁打は、シーズン換算すると背番号と同じ55本ペースだ。1回は2死一、二塁で先制打。3回は左中間へ適時二塁打を放った。三塁打が出ればサイクル安打という活躍。福良監督も「本当にいいところで打ってくれた」と目を細めた。

 4番を務めてきたロメロが左膝を痛めて離脱。T-岡田は言う。「大きい穴と思うが、みんなでしっかり今までのようにつないでつないでやっていく。いいチーム状態のままなら、彼も戻りやすい。帰ってくるまで全員で勝ちにこだわっていきたい」。選手会長らしい責任感がにじんだ。