西岡がグラウンドに帰ってくる! 左アキレス腱(けん)断裂から再起を目指す阪神西岡剛内野手(32)が、30日のウエスタン・リーグのソフトバンク戦(タマホームスタジアム筑後)で実戦復帰する見通しになった。

 16日は鳴尾浜で力強いフリー打撃を行い、ダッシュなどでも軽快な動きを披露。順調な回復をアピールした。「もう100%です。試合に出るのが120%なので、あと20%ですね。戻せる自負はある」と手応え十分。実戦復帰についても、「投手の球をまだ(打席で)見ていないので、どう反応できるか。恐怖感と不安で未知の部分はある」としながら、「それよりも期待の方が大きい」と自信をのぞかせた。

 昨年7月20日、甲子園の巨人戦で左アキレス腱(けん)を断裂。2回に同点適時打を放った際、一塁に到達する直前に、ベース付近で倒れ込んだ。自力で立ち上がれず担架で退場。悔し涙を流した。だが、懸命なリハビリを重ね、1歩1歩階段を上がってきた。「早くこのユニホームでプレーしたい」。FA移籍の糸井に7を譲り、新背番号5のお披露目を心待ちにしている。

 掛布2軍監督は「動きは力強い。状態をみて、月末ぐらいにはDHでいこうと本人とも話している」と説明。「120%での復帰がいい」と万全を期す方針で、西岡の決意を代弁した。「次にケガしたら、もうユニホームを脱がなければという覚悟を持っていると思う」。焦らず、じっくりと。首位を走るチームに、さらなるプラス効果を。復活した西岡が後半戦の「切り札」を目指す。【真柴健】