投打のちぐはぐさを象徴する敗戦だった。4位オリックスが日本ハムに逆転負け。4連敗で7カード連続の負け越しとなり、借金は今季ワースト4。2回は失策から2失点。3回にT-岡田の10号逆転3ランが飛び出した。さあ流れが来たと思いきや、その裏にまた逆転を許した。

 今季初先発の山崎福が2死から中田に四球。次のレアードに、外角チェンジアップを捉えられ、左中間席への2ランとされた。福良監督は「四球が痛かった。そういう投手のミス。常に四球が(失点に)絡んでいる」と首をひねるしかない。

 攻撃も手痛い失敗で同点を逃した。4回、四球と駿太のバント安打で1死一、三塁。ここで若月の初球セーフティースクイズは投手前の小フライとなった。有原がワンバウンドで捕球したところで、三塁走者モレルが判断を誤ってまさかの飛び出し。挟殺プレーでタッチアウトとなった。再び指揮官が嘆く。

 「(打者と走者の)両方のミス。ああなると作戦ができなくなる。打つのを待つしかないようになってしまう。細かいところが4月はできていた。またきっちりやらないと」。この2試合は22安打も単打が20本。ロメロ、吉田正が不在で長打力に乏しい打線が細やかさを欠けば、得点力のさらなる低下を招いてしまう。

 15勝8敗だった3、4月から急降下。負け越しが決まった5月は3勝14敗となり、これは最下位ロッテと同じだ。今日21日も負ければ、1差の日本ハムに同率で並ばれる。「山岡に頑張ってもらいますか」と福良監督。先発のルーキー右腕に重圧がかかる一戦となってしまった。【大池和幸】