中日ドラフト1位トリオによるローテ枠争いが始まる。新人の柳裕也投手(23)が前日21日に初昇格。中継ぎを経て、先発舞台が用意される見込み。右腕の存在で、若手投手陣の競争も活性化する。

 柳はナゴヤドームでのチーム練習に参加。「与えられた場所で結果を出すことに集中しています」と落ち着いた様子で話した。

 13年1位の鈴木は1勝2敗と波が大きい。24日DeNA戦(横浜)で今季4度目の先発が濃厚。「無駄な四球をなくして打者と勝負しないと。結果を残さないと次は2軍もある。覚悟を持って投げる」と緊張感を高めた。

 2年目の小笠原は週末のヤクルト戦(ナゴヤドーム)で今季3度目の先発が有力視される。左肘の手術で出遅れたが昨年後半にローテに定着して2勝した実績がある。「僕は去年を経験している。試合の流れや雰囲気はある程度分かっている。プラスになっているし、去年とは全然違う。少し強めに言うと、ライバル意識はないけど、柳さんに負けているとは思わない」。球数の多さでイニングを伸ばせないなど課題は多い。それでも自信を持って復活星へ進んでいる。

 近藤投手コーチは「鈴木はしっかり自分の力を出すこと。柳もよかったから上がってきた。緊張すると思うが、やってきたことを披露してほしい」と話した。1軍ローテはバルデス、ジョーダン、吉見、又吉が安定しており、大野も来週以降に先発に戻ってくる。残り枠は1か2か。それともトリオで3枠占められるか。4連勝と逆襲を始めた中日に、若い力が加わればさらに勢いづく。【柏原誠】