阪神ロジャースが、お得意の神宮で再び目を覚ます。「ここ最近、自分自身いいプレーができていない。神宮では自分らしいプレーを取り戻したい」。神宮では11打数6安打で打率5割4分5厘と好相性。7月21日ヤクルト戦(神宮)では2本塁打を含む3安打5打点と大暴れした。来日初のお立ち台で「パンダ」と自己紹介したのは、つい1カ月前のことだ。

 「それは過去のこと。気持ちを新たにやりたい」。すっかりファンに愛され、声を掛けられることが多くなったが、虎のパンダは前しか見ていない。それもそのはず。7月は3割4分2厘とデビューから打ちまくったが、8月に入って1割7分5厘と低迷。ここ2試合はベンチスタートとなっていた。

 目の前で起こる争いに勝たなければならない。ドラフト1位の大山、チーム2位の13本塁打を誇る中谷との一塁争奪戦。金本監督も「(大山を)うまいこと使いたいと思うよ。(ロジャースや中谷と)競争させながら」と、サバイバルを予告した。

 助っ人は「練習の感じは良くなってきている。それをゲームで出したい」。せっかくつかんだ居場所を確保するためにも、ここが踏ん張りどころだ。【真柴健】