149安打、23盗塁の京田が新人王に選ばれた。新人の149安打は歴代5位で、セ・リーグでは58年長嶋(巨人)の153安打に次いで多かった。京田は3安打以上の猛打賞が11度あり、8月9日広島戦では5安打をマーク。新人の1試合5安打は67年8月30日南海戦で記録した大下(東映)以来で、セ・リーグでは52年9月23日引地(大洋)58年7月5日小坂(広島)に次いで3人目。新人の猛打賞記録を持つ長嶋ができなかった5安打固め打ちを、京田がやって見せた。

 足で稼いだ安打が多く、内野安打が今季両リーグ最多の39本あった。5安打した広島戦は4本目が一塁、5本目は投手への内野安打と、俊足を生かして50年ぶりの記録を達成した。内野安打の方向別内訳は投手11本、一塁3本、二塁13本、三塁6本、遊撃6本。足が速い左打者の場合、三遊間へ流した内野安打が増える傾向にあるが、京田は遊撃よりも投手や二塁へのヒットが多かった。新人のリーグ最多内野安打は、68年高田(巨人=24本)以来、49年ぶり。内野安打を39本以上記録した新人は、58年にパ・リーグ最多の45本打った本屋敷(阪急)以来、59年ぶりだった。

 安打数と盗塁数は同じ遊撃手でパ・リーグ新人王の源田(西武=155安打、37盗塁)に負けたものの、守備は京田に軍配。源田が21失策で守備率9割7分1厘に対し、京田は14失策で守備率9割8分。新人遊撃手の守備率としては99年二岡(巨人)67年大下に次いで3位だ。「守備率=守備のうまさ」とは言えないが、目安にはなる。5月終了時点では遊撃を48試合守って7失策の守備率9割7分に対し、6月以降は92試合で7失策の守備率9割8分5厘。プロの水に慣れた6月以降、守備は確実にレベルアップした。【伊藤友一】

 
 

◆逆転負け…球団最多

 ▼中日は5位に終わり、5年連続のBクラス。4月30日~5月5日に5試合連続逆転負け、7月26日ヤクルト戦ではプロ野球史上4度目となる10点差を逆転されるなど、逆転負けが最下位だった昨年の30度から39度に増えた。最近のセ・リーグでは10年横浜が41度記録しているが、中日にとって39度の逆転負けは球団史上最多。逆転負けした39試合のうち、20試合はリリーフが敗戦投手で、リリーフの防御率は昨年の3・04からリーグ5位の3・97へ悪化。最下位の昨年もリリーフの防御率はリーグ2位で、5以下は00年(4・46の5位)以来だった。