緊張感から再起への強い思いがにじみ出た。巨人山口俊が練習試合の韓国・KIA戦に先発。2回1安打無失点で次のステップへ進んだ。「力みが強くなってしまった」と昨年7月9日阪神戦以来の対外試合のマウンド。初回は先頭から四球、安打、死球で無死満塁のピンチを招いた。そこから、内角直球で三邪飛、フォークで空振り三振、最後も直球で押し切って二飛に仕留め、無失点で切り抜けた。

 昨季は暴力トラブルの影響もあり、わずか1勝にとどまった。FA移籍2年目の右腕に高橋監督も「すごく(期待)しているよ。すごくしている。ここからですよね。本当に」と先発ローテの一角として高く評価する。もっとも山口俊は背水の覚悟を強く持つ。だから「収穫は特にない」と自らを一喝した。次回登板も沖縄キャンプ中になる。一切の妥協なく、気を引き締めて開幕へと進む。