日本ハムの新監督に就任した新庄剛志氏(49)が30日、自身のツイッターで前代未聞の“ファン投票スタメン”構想を披露した。

午後0時半につぶやいた夢プランは、同日夜の段階で9万超えの「いいね」が付くほど大反響。現役時代にファンの心をわしづかみにした数々のパフォーマンスと同じように、監督になっても勝利に導くサプライズ采配が期待できそうだ。

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新監督決定から一夜明けたこの日、新庄氏は自身のツイッターで前代未聞のプランをぶち上げた。

「たまにはファンが選ぶスタメン試合を検討しています その時はよろしくお願いします。」(原文まま)

まだベールに包まれた新庄野球の一端となりそうな「ファン投票スタメン」構想を披露。考えるだけでも楽しい、ファン参加型の新たなプロ野球を提起し、監督就任決定2日目も大きな話題をかっさらった。

“実績”十分の新庄氏なら、実現する可能性は高い。現役時代もパフォーマンスを予告し、期待通りに楽しませつつ結果も残してきた。あえて目立つ言動には、当時から意図があった。

日本ハム時代に専属広報だった球団職員の荒井修光(のぶあき)氏(48)は証言する。「常々、新庄さんは『チームが優勝するためには選手個々やチームの力が必要だけど、球場の力、雰囲気も必要。ファンの人と選手の力が合わさらないと絶対に優勝はない。だから上から降りたり、仮面をかぶったり、オレは何でも球場に来てもらうためのことはやるんだよ』とおっしゃっていました」。

06年の開幕早々に現役引退を発表したのも同じ思いがあったから。「『最後に新庄を見にいこうと思ってもらえて、より球場にファンの方が来てくれる。オレは本当にこのチームで最後、優勝したい。だからファンのみなさんの力がどうしても必要』という理由でした」(荒井氏)。

今回のファンへの直接メッセージは、3年連続Bクラスからの巻き返しへファンとともに戦うという決意表明とも読み取れる。決して、とっぴな思い付きではない。【木下大輔】