伝説のスカウトが亡くなった。広島、大洋、オリックス、日本ハムでスカウトとして数々の名選手を発掘した、木庭教(きにわ・さとし)氏が5月23日、岡山県倉敷市内の病院で肺がんのため亡くなった。81歳だった。葬儀・告別式は親族だけで済ませた。

 広島商を卒業後、証券会社などを経て広島のスカウトに。衣笠祥雄、高橋慶彦、長嶋清幸、川口和久、大野豊、正田耕三、紀藤真琴ら名選手をスカウト。無名選手を発掘する眼力は素晴らしく、広島黄金時代の影の立役者となった。広島退団後は大洋(現横浜)、オリックス、日本ハムでも活躍。

 またスカウト活動にも革命を起こした。日本で初めてスピードガンを導入。またスカウトが携帯するメモ帳タイプのスコアブックも考案した。

 1998年、日本ハムを最後にスカウトを引退。岡山県倉敷市で夫人ととに暮らしていた。