プロ野球独立リーグ、四国・九州アイランドリーグの高知に入団が決まった伊良部秀輝投手(40)はロッテ時代に最多勝1度、最多奪三振と最優秀防御率をそれぞれ2度獲得した。一線級の投手として活躍した伊良部はなぜ日本の独立リーグを選んだのか。

 伊良部の最終的な目標は日本球界への復帰だ。ことしからプレーしていた米独立リーグには、日本のスカウトが訪れることが少ない。だが、四国・九州アイランドリーグ(IL)はスカウトの目にとまる機会が増える。これまで17選手を日本プロ野球組織(NPB)に送り出した実績がある。

 また、引退の原因となった右ひざの痛みがなくなったのも大きい。従来は軸足となる右足のかかとを1度上げてから下ろす投球フォームで、右ひざに大きな負担がかかっていた。だが、今はかかとを上げないフォームにしたことで「スムーズに投げられるようになった」という。

 四国・九州ILの最低保証月給は12万円。選手の能力によって月給は異なるが、高知の場合は多い選手でも17万~18万円。伊良部との契約に出来高払いは盛り込まれていない。高知の武政球団社長は「給料は12万~18万円の間で、普通の選手と同じ扱い」と説明。40歳になった剛球投手は新たな夢を目指すためのステップとして、四国・九州ILを選んだ。

 [2009年8月10日20時42分]ソーシャルブックマーク