プロ野球セ・リーグの元審判員で規則委員を務めてきた丸山博氏(77)が29日、日本野球機構を退職した。リーグ歴代4位の通算3521試合に出場。1999年に規則委員となり、公認野球規則の改正や審判員の技術向上に力を注いだ。

 一番の思い出は76年、巨人の王貞治がベーブ・ルースの本塁打記録を抜く通算715号を放った試合で球審を務めたこと。万歳する王の横で、ポール際の打球をしゃがみながら確認する姿が写った写真が宝物だ。「あの時は打球が失速していた。晩年だったからパワーが落ちていたのかも」。約半世紀プロ野球にかかわった中で、間近に見守った歴史的瞬間を思い返していた。

 [2010年1月29日20時54分]ソーシャルブックマーク