プロ野球を統括する日本野球機構(NPB)は11日、飛距離を抑えることなどを目的に2011年から導入していた統一球を今季から変更していたことを認めた。下田邦夫事務局長は「規定の反発係数の範囲内に収めるため」と説明しているが、実態として今季は昨季より飛ぶ球を使っていることになる。

 下田事務局長によると、昨年までの検査で反発力が基準よりも低い球が目立ったため、製造しているミズノ社に昨夏に修正を指示し、今季開幕から新球を使用していた。

 プロ野球では今季、昨年までの2シーズンに比べて本塁打が増加傾向にある。仙台市で11日に行われた日本プロ野球選手会との事務折衝で統一球の検証と説明を求められ、経緯を明らかにした。NPBはこれまで「統一球の仕様は変更していない」としていた。

 NPBはミズノ社に対して、統一球に関する問い合わせには「全く変わっていない」と答えるよう指示していたという。