中日は30日、ナゴヤ球場で秋季練習を行った。新任の佐伯貴弘2軍監督兼打撃コーチ(43)もジャージー姿で初めて指導した。

 若手の伸び悩みなどが指摘されているが同2軍監督は、そういった質問に対しまっすぐ前を向いて、持論を展開した。

 「1軍に行けないとか、2年連続(2軍が)最下位だとか、今いる人間にとってはいい言い訳があるともいえるわけです。ベテランが多くてチャンスがなかった、そういう気持ちも逃げ道になっている。

 僕が今思っていることは、どんなことがあっても逃がさない、ということ。

 男らしく強い選手を育てたい。ファンの人、1人1人が心底応援したいという強い男を育てたい。

 (選手には)たくさん失敗もしてもらいたい。多くの失敗は財産になる。いっぱいへばって、いっぱい失敗してくれればいいと思っています」

 真っ暗になったナゴヤ球場で、私服に着替えて熱く“所信表明”。「いい人になるつもりはない」と腹を決め、うわべだけでない魂の指導で選手とぶつかる覚悟だ。