<オープン戦:横浜8-8日本ハム>◇14日◇横浜

 「投げるダビデ像」に、初の開幕1軍が見えてきた。日本ハム3年目の星野八千穂投手(27)が横浜戦7回1死満塁のピンチに3番手で登板。個性的な巻き髪を振り乱しての力投で、1回2/3を無失点に抑えた。オープン戦3試合連続の救援成功で、計3回1/3を無失点。梨田監督が「評価はAランク。当確?

 まだ開票率0%なんで」と明言こそ避けたが、高評価を口にした。

 いまだ1軍実績がない強烈キャラクターの右腕に、光が見えてきた。帽子から大量にはみ出す、くるくる巻きのヘアスタイルがトレードマーク。生まれつきの天然パーマを生かし、まるでギリシャ彫刻か、バッハら世界的音楽家のような独特の風ぼうで、ひょうひょうと結果を出してきた。

 「1軍?

 どうっすかね。あと(オープン戦残り)2試合頑張ります」。言葉こそ慎重だったが、充実感も手応えも十分だ。昨季限りで引退した西武石井貴氏が「投げる金剛力士像」の異名を取ったが、活躍すれば星野も野球ファンの視線を集めること間違いなし。いろいろな意味で“潜在能力”を秘めた右腕に、ブレークの予感が漂ってきた。