<オープン戦:西武8-1ソフトバンク>◇16日◇西武ドーム
ソフトバンクが先発陣に不安を抱えたまま、08年シーズンに突入する。西武戦に先発した新垣渚投手(27)が6回11安打に4暴投で8失点という大乱調でオープン最終調整を終えた。15日には開幕3戦目に先発するルーキー大場翔太投手(22=東洋大)も5回8失点降板を喫したばかりで、抑えの馬原孝浩投手(26)も右肩炎症のため開幕アウトという惨状だ。王貞治監督(67)には何とも頭の痛い内容で、オープン戦全19試合を終了した。
「暴投王」は今年も健在だった。新垣が球を制球できない。5回無死満塁から松坂の4球目、128キロのスライダーが、この日4個目の暴投だった。捕手の山崎が反応できず、三塁走者が生還し、7失点目。3回には打者9人、5安打を集中され、5点を失っていた。「力みました。普通の練習と同じ感覚で投げられたらいいんですけど。技術、精神の両方(が原因)ですね」。昨季、25暴投の日本新記録を作った新垣は、悪夢の再現に顔をしかめた。
昨シーズンにもない大乱調だった。6回を投げて11安打8失点。2ケタ被安打は、公式戦では一昨年の8月8日の日本ハム戦以来のことだ。昨季の反省からキャンプでは7、8割の力で投げる投球スタイルを追求し、カーブを多投する緩急を課題にしていた。「やってきたことをできるようにしないと。オープン戦の序盤はできていたわけですから」。開幕2カード目の初戦、24日のロッテ戦先発がすでに内定。一時は杉内とともに開幕投手候補に挙がった新垣株の暴落に、首脳陣も頭を抱える。
杉本投手コーチは「残り2試合で先発がこんなだと頭が痛いよ」と思わずぼやいた。前日には即戦力ルーキーの大場が5回8失点と炎上。抑えの馬原は右肩炎症で開幕アウト、先発要員だったガトームソンを代役に急きょ、回した。エース斉藤、和田もいない。2年目の大隣も経験不足は否めず、万全にはほど遠い状態で、開幕を迎える。
王監督は新垣の投球を前向きに受け止めた。「年に1回くらい、こういう投球が出てもいい。オープン戦で良かったよ。昨日の大場といい、これだけ悪いと修正ポイントがはっきりしていいじゃない」。試合前には「イメージ通りに行ったことなんかない。今年はカズミや和田がいないのは分かっていたし、ある程度、腹をくくってはいた」と心中を明かした。開幕まで残り3日。オープン戦が終了し王監督は「戦う形はできた」と言った。ラストイヤーに位置付ける今季、試練の開幕を迎える。【中村泰三】



