ソフトバンク小久保裕紀内野手(36)が16日、4月中の1軍復帰の可能性を口にした。左手首のリハビリを行った米国から約3カ月ぶりに帰国。真っ黒に日焼けした顔で成田空港に姿を現し「ティー打撃は100%やれるようになった」と声をはずませた。復帰時期について「フリー打撃をやってみないと分からない」と前置きした上で「6月というのはない。行けると思えば?

 4月もあり得るよ」と希望的な観測を示した。

 小久保は昨年10月に米ロサンゼルスで左手首靱帯(じんたい)の損傷修復手術を受け、一時帰国。12月26日に再渡米し、患部の固定ピンを取り除く手術を受けた。「最初はあと2カ月で(バットを)振れるようになるか不安だった」が、2月中旬から打撃を再開した。81日ぶりの帰国を前に現地担当医からは「自分の感覚で行けると思ったら、ゲームに出ていい」という言葉をもらった。投手が投げる生きた球を打ち、自分の中でGOサインが点灯するのを待つのみとなった。

 17日は横浜市内で今季用のスパイクインソールの採寸を行った後、福岡入りする。体重は昨年最軽量時より7キロ増の90キロ。昨年は禁酒と食事制限の影響もあり、体重が落ちただけに「今年は1年通して筋肉を落とさない」と、体を絞った4番松中とは対照的なスタンスを打ち出した。

 今後は2軍調整が基本線で、18日だけ1軍全体練習に参加。首脳陣やチームメートにあいさつし、早ければこの日にも昨年10月10日以来、約5カ月ぶりとなるフリー打撃を再開する。「みんなに会うのが楽しみです」。長かった復帰ロードの出口が少しずつ明るく見えてきた。【押谷謙爾】