<巨人1-3阪神>◇5日◇東京ドーム

 2番平野がまた走攻守に大ハッスルして、巨人ベンチにダメージを与えた。6回、衝撃の金本弾を誘発したのは、新井が三振した際に二塁盗塁を決めていた平野の功績。走者が一塁のままなら、強引な長打狙いの上に併殺もケアしないといけない。「平野もようセカンドに進んどったよな」と岡田監督も評価。「細かいプレーが必要だから、ボクの居場所があるのでしょうね。2番打者は影の存在。いつも1歩引いていますから」

 だがこの出塁。とても控えめな打者の仕事ではない。三塁前へのボテボテの当たり。「打球を見ていこうと思った」と一塁に派手なヘッドスライディングを決めて内野安打にしていた。「あれでチームが乗ってくれたらうれしいですけどね。(先発)岩田が頑張っていたし、ボクも必死なんです」。1点を先制した直後。5回裏の守りで先頭打者李の鋭いゴロをダイビングキャッチ。一塁への素早い送球でアウトにした。一塁手の新井が「あの二遊間で何本ヒットを止めているんですかね。よく動くなあ」と感心する躍動感。大砲、エース級を補強した巨人を、169センチの小兵がかき回した。