<阪神0ー2ヤクルト>◇1日◇甲子園

 松坂世代のヤクルト館山が、7回1安打無失点に抑え今季初勝利を挙げた。救援陣の助けは借りたが、チーム今季初完封リレーとともに、首位阪神に勝ち越す白星に貢献し、「無失点で7回を切り抜けられたことが良かった」と笑顔を見せた。

 勝つには勝ったが、6四球の内容だけに満足はしていなかった。3度、先頭打者を四球で歩かせた。3、6回はカウント2-0と追い込んでからの四球で「リズムも悪いし、7安打よりもタチが悪い。反省しないといけない点が多い」と口元を締め直した。

 高田監督はキャンプ序盤で石川、リオスと並び、実力を評価する館山の先発ローテ入りを決めていた。だがオープン戦終盤、右肩に違和感を訴え開幕2軍スタート。出遅れを取り戻すかのような快投に「本当に素晴らしい投球をしてくれたね」とたたえた。

 5回1死から許した唯一のヒットの際、打球へ右足を出すなど闘志も見せた館山は「(4月29日に5勝目を挙げた)石川さんがいい流れをつくってくれたので、足を引っ張らないようにしたかった」。粘りの投球へとつながった理由も明かした。

 8回を押本、9回は林が締めて7セーブ目。開幕から防御率0・00コンビが盤石のリレーだ。ヤクルトの3投手による1安打完封リレーは球団史上初。8カードぶりの勝ち越しで勝率を再び5割へ戻し、3日からの9連戦へ勢いをつけた。【松本俊】