<イースタン・リーグ:日本ハム9-17ヤクルト>◇2日◇鎌ケ谷

 怪物、散々な1日。日本ハム中田翔内野手(19)が2日、イースタン・ヤクルト戦に出場、二ゴロ失策で1打点を挙げたものの4打数無安打に終わった。先月29日の湘南戦から11打席ノーヒットとなり「調子が悪いです」と表情もさえず。打率も2割2分7厘まで下がった。試合前にも、首脳陣への説明不足で水上2軍監督から説教されるなど、うつむく場面が多かった。

 朝から晩まで、中田のみけんにはシワが寄っていた。試合前のフリー打撃。投手側に体が流れるのを防ぐため、自ら考えてフルスイングを封印した。力をセーブしてフォームを定着させるための試行錯誤だったが、水上監督には力を抜いていると映った。すぐに呼び止められて「なんだ今のは」と一喝された。説明して誤解は解けたが、「先にそういうことは言わないと。周りの人には一生懸命やっていないように思われる」と注意を受けた。先月27日の湘南戦で右手親指痛でスタメンを外れたばかり。ケガの心配を与えることにもつながるからだ。

 名誉挽回(ばんかい)を狙った本番でも、6回1死三塁の好機に空振り三振するなど沈黙した。試合後は、観戦に訪れていた友人から「おまえ出禁(外出禁止)だろ?

 (食事も行けないから)じゃあ帰るな」ときついひと言。肩を落としながら寮の中へと消えていった。【本間翼】