<ソフトバンク7-3オリックス>◇4日◇福岡ヤフードーム

 ソフトバンクが本拠地初のMK連弾でオリックスに3連勝した。

 まずは3番松中だ。1点を追う5回、近藤の140キロの内角直球を迷いなく振り切った。逆転の6号2ラン。「久しぶりに、打った瞬間に(入る)というホームランでした。つくづくホームランはいいな、と」。本塁では今季初めて左の人さし指を突き上げるパフォーマンスを解禁し、スタンドの興奮をさらに高めた。

 9連戦中はやや前傾気味だった構えから背筋を立てたフォームに修正。左目だけでなく両目でボールをつかまえる視角の変化で「内角の球がよく見える」と感触を手にしていた。オリックス3連戦前に「3本ずつ打って3割にしたい」と口にした目標を有言実行した。

 この一撃が、小久保の6号ソロを誘発した。目の前で完ぺきな1発を見せられ「意識?

 おおあり。おれのはおまけや」と言うように、右中間に特大のソロ本塁打を運んだ。通算32度のアベック弾ながら連続弾は01年6月18日の日本ハム戦以来3度目。本拠地では初めてだった。どんたくシリーズに花を添えた松中は「ドームで初?

 そう。12年もやっててね」と照れくさそうに笑った。

 王監督の相好も崩れっ放しだ。「0―3からだし、今日の勝ちが(3連戦で)一番大きいよ」。開幕カード以来となる同一カード3連勝で、借金は1まで減らした。【押谷謙爾】