<中日4-10阪神>◇5日◇ナゴヤドーム

 阪神杉山が苦しみながらも中日戦初勝利を挙げた。8点リードで迎えた7回2死。荒木、井端に連打を浴び、1点を失う。さらに森野への2球目を投げ終えたところで、右足ふくらはぎにピリッときた。まさかのアクシデントで降板を強いられた。「いまは大丈夫です。もっとピリッとしないといけない。野手の方が点を取って助けてくれたのに…」と試合後も浮かない表情だった。結局、この日は4失点。大量点に守られて今季2勝目をマークした。

 我慢の投球だった。初回に打線が爆発し、7点の大量援護。緊張感を保つのが難しい1回裏2死一、二塁。和田に中堅フェンス直撃の適時三塁打を浴びた。2点を許したが、その後は中日打線をかわし続けた。岡田監督も及第点の評価だ。

 「初回は投げづらいのがあったんだろうけど、1回ずつ抑えていけば向こうもあきらめるようになるし」

 中日戦の登板は06年4月13日以来、2年ぶり。プロ6年目で初めて「竜倒」に成功した。苦闘をへて、さらなるキャリアアップを図りたいところだ。【酒井俊作】