<巨人4-8阪神>◇6日◇東京ドーム

 主砲の激走にまんまと乗じた。阪神4番金本が果敢なタッチアップで1死三塁として迎えた4回の打席。相手の前進守備を見透かしたように、鳥谷は打球を強くたたき付けた。大きくはずんだゴロは小笠原の頭上を越え、3点目のタイムリーとなった。「ラッキーです。打ち取られていたのですがうまく抜けてくれた」。確かに定位置なら一塁ゴロコース。状況を読んだ打撃が得点に結びついた。

 ダメ押し2点を挙げた7回も強欲だった。金本の二塁打で得点が入った後。2死の場面で初球打ちが中前にはずんだ。「1点でも多く取れば投手が楽になりますから」。さらに二盗も決めてチャンスを広げた。得点にはならなかったが、攻め手を緩めずに次の点を狙っていた。「クリーンアップで点が入って、自分も打てば大量点になりますから」。6番打者の価値を高めている。