勝率5割に逆戻りしたソフトバンクが、打線の緊急補強策として「第8の外国人選手」を獲得する方針を決定したことが8日、明らかになった。王監督は「こっちが欲しいというのはなかなかいないんだよ。(調査は)ずっと動いてはいるんだよ。レストビッチ、小久保、松中とDHタイプはいるから、打って守れるタイプがいいんだから」と語り、球団も水面下での作業を着々と進めていた。

 王監督はチーム低迷の最大の要因とする打線の爆発力アップを図りたい考えだ。チーム打率2割7分4厘はリーグNO・1ながら、本塁打数はトップの西武の半分に満たない25本。中でも長距離砲として期待された新外国人選手のレストビッチが、22試合に出場し、55打数11安打の打率2割、1本塁打、7打点で25三振、という不振ぶりだ。

 キャンプ、オープン戦からレストビッチに不安を抱いていた王監督は、3月に7人目の外国人選手としてパウエルの獲得が決定した後も、球団に外国人野手の獲得を要請。竹内COOは「外国人の調査は、いつでも獲得できるように1年を通じて行っている」と話しており、長打力のある野手をテーマに、タイガースのマーカス・テームズ外野手の調査などを行っていた。

 球団は今月に入って、緊急来日できる候補に絞り込み、現地での獲得作業を本格化させているもようで、早ければ今月中旬にも支配下登録する見込みだ。ただ、新外国人野手を獲得した場合、異例の「外国人8人制」を強いられる。現在、ソフトバンクの支配下選手は69人。70人枠まで1人、余裕があり、新大砲の獲得に支障はないが、球団は育成選手の支配下登録も視野に入れている。また、外国人の1軍出場選手登録は最大4人で、2軍で若手選手の出場機会を確保するためにも、球団は現有の7外国人選手から1選手を「余剰戦力」とみなし、契約を解除する可能性が高い。