<楽天1-3中日>◇21日◇Kスタ宮城

 落合監督は「(帰りの通路が)短くていいな、ここは」と話し、迎えのバスに乗り込んだ。野村監督との第2ラウンドで借りを返して1勝1敗。勝利の余韻に浸るように、座席にどっかりと腰を下ろした。

 積極的に仕掛けた。2回1死一塁、中村紀の打席でカウント2-2からヒットエンドランを指示して成功。先制点にはつながらなかったが、采配はさえ渡る。6回無死一塁では井端が二盗して、ウッズの先制2ランを呼び込んだ。2点差の7回1死一塁、9回無死一塁では送りバントを指示して成功。出塁した6イニング中5イニングで走者を得点圏に進め、プレッシャーをかけて、勝利した。

 お株を奪われていた。20日は同点の8回に代走塩川に二盗、三盗をきめられてその後5失点。得意とするはずの相手のスキをつく野球でやられて野村監督に「あいつが一番ショックやろう」と言われていた。

 この日の試合前は、野村監督と第1戦を振り返った。互いに相手のことを「野球が好きだからなあ」と認め合う間柄。連敗はできなかった。

 オレ竜本来の緻密(ちみつ)な野球で1勝1敗とし、次は6月8日からのナゴヤドーム2連戦。両監督のせめぎ合いはさらにヒートアップする。【益田一弘】