中日のエース川上憲伸投手(32)が、両リーグ最多の交流戦通算12勝目に向けて、出陣する。先発が予想される23日の日本ハム戦を翌日に控えた22日、敵地の札幌ドームで約1時間半のナイター調整を行った。川上は過去3年間で交流戦11勝を記録しており、勝利数でロッテ小林宏、久保と並んでトップタイ。今季の交流戦初登板で白星を挙げれば、同ランキングで、単独トップに躍り出る。

 川上は、新記録のチャンスについて「トップになるなら励みになります」と話した。交流戦は通算11勝4敗で防御率2・83をマーク。さらに06年5月30日オリックス戦から07年6月16日の日本ハム戦まで7連勝も記録した「パ・リーグキラー」だ。「表も裏も分かっているチームより、表しかわからないチームの方が(自分が)余計なことを考えなくてもいい」と説明。思い切った投球が成績につながっていると自己分析した。

 相手は2年連続で日本シリーズを争った日本ハム。53年ぶりの日本一に輝いた昨年の日本シリーズは札幌ドームでの開幕戦で先発。初回にセギノールに3ランを浴びて、8回2安打3失点で黒星を喫した。その後チームは4連勝して川上に登板機会はなかっただけに、リベンジのチャンスでもある。前回登板の15日ヤクルト戦では初回5失点を許したが「原因はわかっている」と中7日での修正に自信。「交流戦男」の本領を発揮して、敵地で白星をつかみ取る。【益田一弘】