<西武3-4中日>◇5月31日◇西武ドーム

 中日川上が西武打線を7回7安打3失点に抑え、今季3勝目、交流戦通算トップタイの12勝目をマークした。1点勝ち越した後の7回2死、130球目のスローカーブでブラゼルを空振り三振。今季初めて左足を踏み出して右拳を突き上げる本来のガッツポーズをさく裂させた。「やっぱりパフォーマンスは大事にしないとね」と笑った。

 立ち上がりは制球に苦しんでボール先行。冷静さを欠いて「本来の投球ができなかった。腕が横振りになったり、上体が突っ込んだりした」。2回2死一、二塁ではマウンド上で落合監督に「カッカするな」となだめられた。2回から3イニング連続で失点して、0-3とリードされた。

 そこでフォームを修正。「重心を後ろに戻した。腕の振りがよくなった」。100球を超えてもワインドアップからの直球は145キロ前後をキープ。5回から7回までパーフェクトに抑えて、味方の逆転を呼んだ。今季最多タイの9奪三振をマークし、自身とチームの連敗をダブルで止めた。

 チームは西武に対し06年から引き分けをはさみ8連勝。落合監督は「8連勝は知らなかった。(04年の)日本シリーズで負けたのにね」と話した。今日勝てば、交流戦勝率5割に復帰する。【益田一弘】