<日本ハム2ー1ヤクルト>◇14日◇札幌ドーム

 オヤジナイトにオヤジが燃えた!

 日本ハムが1-1で迎えた延長10回2死満塁から、捕逸で決勝点を奪うまさかのサヨナラ勝ちを収めた。先発した投手陣最年長の34歳ブライアン・スウィーニー投手が、8回1失点の好投。打では1軍登録選手で最年長の35歳稲葉篤紀外野手が3安打1打点で、勝利をもたらした。父の日の企画として「おやじ☆ナイト」と銘打って行われた一戦通り“高齢者”の活躍で、阪神、ソフトバンクと並び、交流戦首位タイに立った。

 投打の“おやじ”がそろい踏みした。球団が銘打った「おやじ☆ナイト」で、お立ち台に上がった35歳の稲葉が言った。「チーム内で年上の僕が頑張らないといけない日だと思っていた」。34歳の先発スウィーニーも「自分もおやじなのでうれしい」。合わせて満69歳の奮闘が、今季5度目のサヨナラ劇につながった。

 低調だった打線を稲葉が引っ張った。5回にはチーム初となる安打を放ち、1点を追う7回は同点機を逃さなかった。無死一、三塁できっちり中前に打ち返し、試合を振り出しに戻した。「勝ちたいという気持ちが(適時打を)出させてくれた」。出場33試合ぶりの猛打賞で、チームを活気づけた。

 「おやじ☆ナイト」と題した2連戦の初戦、グラウンドキーパーなどは公募から選ばれた一般の中年男性だった。「グラウンド整備のお父さんが頑張っている姿を見て頑張れた」。現在1軍選手登録の中で最年長だが「おやじ?

 自覚はないよ。そりゃあ、中田翔くんよりはおやじだけど」と笑いながらも、語気を強めて否定した。

 マウンドの“助っ人おやじ”も躍動した。投手陣最年長のスウィーニーは、来日最長のとなる8回を1失点で乗り切った。序盤は3四球と乱れたが、修正して5回まで無安打。6回に適時打こそ浴びたが「自分も楽しめた。9回まで投げられる自信もあったよ」と満足そうに話した。

 13日に34度目の誕生日を迎えた。妻と娘2人からサプライズの誕生日ケーキをもらい「ヤキトリディナーだったよ」と振り返った。この日は仲間からコーラを体にプレゼントされた。「クサイ、クサイ」と漏らしたが、加齢臭など縁遠い若々しい笑顔が、勝利の立役者の証しだった。

 ヤクルト戦3連勝で、交流戦首位タイに浮上した。稲葉は「ここまできてチャンスはあるけど、優勝というより1つずつですよ」と気を引き締めた。若さあふれる2人の“最年長”が流れを運んだ夜だった。【村上秀明】