<ロッテ6-8西武>◇18日◇千葉マリン
西武がパ・リーグ球団相手に無傷の4連勝中だった唐川に土をつけた。ロッテ戦の2回、ルーキー唐川侑己投手(19=成田)に打者一巡の猛攻で一挙6点を挙げ逆転した。唐川には初対戦の5月3日にプロ初完投を許したが、3回KOでリベンジを果たした。チームの連敗も3でストップさせ、2位日本ハムとの差を1・5ゲームに広げた。唐川は6月5日の中日戦以来の2敗目で、新人単独トップの6勝目はならなかった。
高卒ルーキーに、2度の屈辱は許されない。目の色を変えた西武打線が2回、唐川に集中打を浴びせた。石井義のどん詰まりの一塁ゴロが内野安打。1点を返して無死一、二塁となり、後藤がバックスクリーンに3号3ラン。「追い込まれていたのでコンパクトにいきました。うまく体が反応してくれました」。スローカーブにも体を開かず、ため込んだパワーを爆発させた。ブラゼルも2点適時打を放ち、この回一挙6点をもぎ取った。
予告通りだった。前回対戦の5月3日には、同じ千葉マリンで3安打に封じられ、プロ初完投を許していた。試合前、雨模様の天気に引っかけて「攻略する確率は85%」と渡辺監督が話した通り、3回でKO。「前より調子も良くなかったね」とルーキーをかばったが、プロの面目は保ち、チームの連敗も3で止めた。
今季は好投手を軒並み攻略してきた。ダルビッシュに初黒星をつけたのを筆頭に、好調の岩隈もKOし、昨年6連敗したロッテ成瀬のリベンジにも成功した。大久保打撃コーチは「同じ相手に続けてやられるな」と口癖のように激しくゲキを飛ばす。今後の戦いを見据え、苦手意識をつくりたくないため、1度やられた相手にはデータでも映像でも徹底的に研究し、攻撃を仕掛ける。2回に放った5本の集中打は、その成果の表れだった。
一時は4点あったリードも猛追を受けて、勝ち方は冷や冷やだった。北京五輪で中島、G・G・佐藤、涌井の主力3選手が最大15試合で抜ける8月は、さらなる試練が待つ。「戦力的にはねえ…。でも一致団結するシチュエーションができる。考えはあるよ」。苦戦も覚悟しつつ、指揮官は打開策を胸に秘める。事実、この日は日本代表組以外の奮闘で唐川をKOした。プラス思考で若いチームを乗せ、シーズン前の低い下馬評をくつがえしたように、正念場となる五輪期間も一丸となって乗り越える。【柴田猛夫】



