<中日1-2阪神>◇18日◇ナゴヤドーム

 投手戦の主役を張ったのは、紛れもなく阪神先発下柳剛投手(40)だ。宿敵中日3連戦の初戦。淡々と投げる姿が頼もしい。序盤から速球、変化球ともにコーナーに集めて危なげのない投球。バッテリーを組んだ矢野も絶賛した。

 「下柳が一番すごいのは気持ち。それが存分に出ていた。1点取られて、ピンチで踏ん張れたのも、強い気持ちがあるから」。両チーム無得点で迎えた6回。1死後、鳥谷の失策からピンチを招き、森野に先制の中前適時打を浴びた。

 それでも集中力は切れない。1死一、二塁でウッズを迎えた。フルカウントに持ち込み、最後は外角速球で遊撃への併殺打に料理。危機をしのぎ、岡田監督もたたえた。

 「1点取られたあと、ゲッツーをよく取ったよ」。白星こそ逃したが、7回1失点の好投で勝利に貢献。前回登板の10日巨人戦(甲子園)では6回4失点だったが、キッチリ修正した。夏本番を迎え、ベテランはますます意気上がる。