巨人から日本ハムへトレード移籍が決まった二岡智宏内野手(32)が再出発を誓った。林昌範投手(25)と、マイケル中村投手(32)工藤隆人外野手(27)と2対2の交換トレードが14日に成立、両球団から発表された。二岡は今季、故障に加え、タレント山本モナ(32)との不倫騒動もあり低迷したが「自分の居場所を見つけられるようにしたい」と決意表明。中軸のレギュラー候補と期待される新天地での完全復活を、力強く宣言していた。

 二岡は時折、笑みを浮かべていた。穏やかに現実を受け入れていた。10年間、第一線でプレーした巨人へと別れを告げた野球人生の節目。柔和な表情で「まずは自分の居場所を見つけられるようにしたい。1本でも多くヒット、ホームランを打ちたい」「日本ハム球団に、チャンスをもらって感謝しています」とも話した。

 都内ホテルに到着後、日本ハム島田チーム統轄本部長、山田GMらと約1時間30分、会談した。同GMによれば、ショックを受けていた部分も感じられたが「とにかくチームに貢献したいと話してくれた。内に秘めた闘志は相当なものだった」という。

 今季は選手会長だったが、3月28日のヤクルトとの開幕戦で、右ふくらはぎを肉離れ。7月に再昇格したが、その直前には2軍での調整期間中に、泥酔して山本モナとラブホテルへ入った問題で揺れた。2年目の坂本に定位置の遊撃を奪われたまま、9月には右足首をねんざして再降格。31試合出場にとどまった。

 日本ハムでは中軸で、最有力視されるのは遊撃手。もう1つの候補の三塁も含め、競争の中へと身を投じる。「ジャイアンツ時代には(遊撃に)こだわりがあった。どこがいいとかはない。やれ、と言われたら、どこでもやりたい」と話した。北海道へは現時点では、家族とともに転住予定でいる。今月下旬には札幌市内で入団会見に臨む。「まずは自分自身、自分のスタイルでやっていきたい」。東京から津軽海峡を渡り、新天地へ。二岡が不退転の決意で、再起の舞台へと向かう。