巨人からトレード移籍した二岡智宏内野手(32)と林昌範投手(25)が25日、日本ハムと正式契約を交わし、札幌市内のホテルで入団会見を行った。背番号は二岡が23、林が19。二岡は年俸1億1000万円プラス出来高払い、林は3500万円プラス出来高払いで更改した。父親を交通事故でなくしている二岡は、巨人時代に東京ドームで行っていた交通遺児対象のチャリティーシートを札幌ドームでも継続する意向を示した。(金額は推定)
初めて袖を通した日本ハムのユニホーム姿に「どう見えますか?」と照れ笑いを浮かべた二岡。「ジャイアンツではこだわりもプライドもあったけど、すべて忘れてゼロからやりたい」とリセットを誓い、背番号も7ではなく23に落ち着いた。だが、1つだけ継続したいものがあった。交通事故で親を亡くしたり、重い後遺症を背負うなどで苦しんでいる小、中学生を対象にしたチャリティーシートだ。
自身も高校時代に父親を交通事故で亡くした。巨人時代は04年から東京ドームの主催試合に「二岡ボックス」と名付けた席を設け、子どもたちを招待してきた。「札幌でもやりたいと思っています。(トレード決定から)ここまでバタバタして一気にきてしまったのでそういう話はしていませんが、球団の方と話し合って決めていきたい」と明かした。
札幌ドームでは、新庄氏がバックスクリーン左に設置した「新庄シート」や、それを受け継いだ「ひちょりシート」、また男女カップルを招待する「稲葉・愛シート」などが有名。主力選手が行ってきたチャリティーに、移籍初年度から仲間入りを果たす。
当然、レギュラー獲りへの自信の表れでもある。狙うは、巨人時代に慣れ親しんだ遊撃手か三塁手。「とにかく自分のベストのパフォーマンスを出したい。日本シリーズ中も2軍で練習をしていたし(コンディションは)問題ない。今は都内でトレーニングをしています」。札幌のファンの前でのプレーを心待ちにし、体を休めずに調整を続けている。
今季まで選手会長を務めたベテラン金子誠と陽、中田ら期待の若手がライバルになる。1年目1軍未出場に終わった中田が「負けないっすよ。この1年間を無駄にしないようにしたい」と息巻いたことも報道を通じて把握している。「ジャイアンツの若手はそういうことを言ってくる人はいなかった。うれしかったというか(今までと)違う感情が出た。そういう若い選手がいるのはいいこと」。人生をかけて、1つのポジションを争う感覚。忘れかけていた闘争心がよみがえってきた。
広陵の後輩の稲田、吉川からは電話をもらった。「(近大の後輩)糸井は連絡くれないんだよな」と舌を出して、周囲を爆笑させたが「選手、監督、コーチにアピールして、早くなじんでいきたい。自分のコンディションを1番に持って行くことだけを考えています」と決意表明。「日本ハム二岡」が、第1歩を踏み出した。【本間翼】



