日本ハム中田翔内野手(19)が7日、山梨・甲府で少年野球教室を行い、野球少年の前で本気になって今オフ初めてのフリー打撃で柵越えを連発した。まだ1軍未経験なのに引退後の身の振り方にも触れ「お好み焼き屋をやりたい」と明かした。相変わらずのオフの主役、来季こそはプレーでも主役を-。

 大きな歓声と驚嘆のため息、そして羨望(せんぼう)のまなざし。中田が自慢のバットで野球少年たちを魅了した。「調子がよかったら全部場外いってもおかしくなかったんだけどなぁ。もうちょっとすごいトコ見せたかった。でも一安心。最初は1本も入らんかと思った」。秋季キャンプ終了後、打撃練習はほとんど行っていないのに約500人の野球少年たちのために封印を解いた。「小学生くらいだと技術のことを言われてもわからんと思う。(自分が子どものころに技術を教わっても)それよりも、すごいのを見せてくれよっていう感じだったから」。

 予定になかったが、高校以来の金属バットと途中から木製バットで、35スイング中15本がフェンスオーバー。両翼92メートルの狭い球場とはいえ、プロのすごさを見せつけた。

 これだけで終わらない。野球教室を終えた中田は「指導者やるなら小学生がいいな。教えがいがある。プロ(の指導者)は(興味が)ない。高校もイヤやな」。「それよりお好み焼き屋がやりたい。ええやん。おもろいと思いますよ」と、大好物のお好み焼きを商売にする考えを明かした。1軍で活躍する前から、引退後の構想まで披露してしまう久々の中田節。「よく食べますし。大阪(風)もおいしいけど、やっぱり広島っすよ」とこだわりも見せた。やっぱり大物です-。