主役はグラウンドだけでOK。日本ハム中田翔内野手(19)が12日、岐阜・養老町にあるミズノのバット工場を訪問した。オフも注目を集めるが、話題づくりは「大田くんにやってもらった方がいい」と、今オフの目玉ルーキー巨人・大田泰示内野手(18)に主役を譲る考え。野球に集中すべく、試行錯誤していたバットを、来季はこの日注文した1本でスタートさせることを決めた

 歴代の名選手のバットに目を輝かせた中田が、その横に並ぶカメラに表情を変えた。ポーズを要求されたときだ。「そういうことは、(巨人に入団する)大田くんにやってもらった方がいいです」とやんわり制した。今オフのドラフトで注目を集めた大田に座を譲り、自分は脇役?

 宣言だ。

 多数の取材や撮影もこなしてきたが、1軍経験もなく戸惑いもあった。巨人で背番号55をつけていたヤンキース松井のバットを手にしたこともあって、その番号を受け継ぐ大田の名前を挙げて本音が飛び出した。

 この日は、バットづくりを見学し、ティー打撃での試し打ちも敢行。来季は長さ85センチ、重さ930~40グラムの「パ・リーグでは一番重い」(メーカー担当者)バットを“相棒”にすることを決めた。一時は850グラム前後の球界最軽量バットを手にするなど試行錯誤してきたが「重たい方が(打球の)伸びが増すと聞いた。2軍でもフェンスまであと1歩というのが多かったし。振ってみたら違和感がなかったから」と、グラウンドで主役を目指す。

 さらに試合用バットは乾燥剤入りのジュラルミンケースに入れて持ち運ぶことも決め、さっそくオーダー。「目の前で削ってもらって大切にせなあかんなと思った。来てよかった。活躍して結果を出して、(自分モデルの)バットが並ぶようになったらいいですね」と、気持ちを引き締めていた。【本間翼】