「世界のイチ流」を吸収じゃ!

 広島栗原健太内野手(26)が15日、石原慶幸捕手(29)とともに来年3月に行われる第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表1次候補に選ばれた。最終的には来年2月下旬にメンバーが決まるが、栗原は代表入りに意欲満々。マリナーズ・イチローも名を連ねており、早くも「弟子入り」を志願した。今年10月中旬に右ひじを手術したが、来年2月15日から始まる第1次合宿に向けて、少しずつリハビリもペースアップさせる考えだ。

 初のWBC出場が現実味を帯びてきた。イチロー、松坂、黒田、福留…。メジャー選手ら精鋭34人のメンバーに広島の4番打者も名を連ねた。超一流の仲間入りへ。広島市民球場前で、栗原の口調は熱を帯びた。

 栗原

 候補に選んでもらって、本当にうれしいですし、最終候補に選ばれるように、しっかり体をいい状態にして、キャンプに行けるようにしたいですね。

 充実した野球人生をすごすための、この上ないチャンスに恵まれた。この日選ばれたメンバーは来年2月15日からの宮崎合宿に参加する予定。栗原にとっては卓越した野球理論を持つマリナーズ・イチローら、超一流選手の「考え」を吸収する貴重な時間になる。

 栗原

 (イチローと自主トレを行い、同じく候補のソフトバンク)川崎は同い年ですからね。アイツのコネで(イチローさんに)行こうかな。右左(打者)はありますけど、あれだけヒットを打てる打者で、打率も残されている。すごいんでしょうけど、感覚的なものを聞いてみたい。どういうあれ(心構え)で打席に入っているのか。なかなか会うチャンスがね。そういうときしかないですから。

 栗原自身、今季はリーグ3位の打率3割3分2厘、23本塁打、103打点の活躍を見せた。それでも、さらにレベルアップを図るためにも、日米通算3083安打のヒットマンに、教えを請うつもりだ。来年2月下旬には最終ロースター28人が決まる。米国行きの切符をかけたハイレベルなサバイバルも覚悟している。

 栗原

 最終メンバーに力で劣って落ちるならいいけど、ケガで落ちるのが一番悔しい。そうならないように体だけ、しっかりやっていきたい。(右ひじを)手術して2カ月しかたっていない。ドクターから3カ月と言われている。どこかで(リハビリの)ペースを上げなきゃいけない時期も出てくる。

 10月中旬に米国で右ひじにメスを入れた。この日も大野屋内練習場で練習を行った。あせりは禁物だが、最善を尽くす。WBC出場をかなえるためにも、まずはケアに全力を注ぐ。【酒井俊作】